6年ぶりに Macintosh のコンピュータを買いました。
今回なぜ MacBook の購入に至ったかというと、CPU が第10世代の Intel Core i5 を搭載したモデルが出たからです。昨年発売した2019年モデルの MacBook Pro が第8世代の Core i5 であったので、プロセッサのアップデートが大幅になされました。デスクトップ向けの第10世代の Core シリーズは5月20日に発売されたところなので、本当に最新のプロセッサということになります(ちなみにこの MacBook Pro は5月4日に発売されました)。
スペックなど
モデル | MacBook Pro (13-inch, 2020, Four Thunderbolt 3 ports) MWP52J/A |
画面 | 13.3 inch 光沢IPS液晶, 2560 × 1600, DCI-P3準拠Retinaディスプレイ(227ppi), LEDバックライト, True Toneテクノロジー |
発売日 | 2020年5月4日 |
CPU | 第10世代 2.0GHzクアッドコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.8GHz)、6MB共有L3キャッシュ |
メモリ | 16GB 3,733MHz LPDDR4Xオンボードメモリ |
ROM | 1TB SSD |
GPU | 第11世代Intel Iris Plus Graphics |
入出力端子 | Thunderbolt 3 (USB Type-C) ×4、ヘッドホンミニジャック |
無線 | IEEE 802.11ac Wi-Fiワイヤレスネットワーク接続、IEEE 802.11 a/b/g/nに対応 Bluetooth 5.0 |
電池 | 58.0Whリチウムポリマーバッテリー |
重量 | 1.40 kg |
サイズ | 30.41 × 21.24 × 1.56 cm |
このようなスペックです。第10世代の Core i5 は嬉しいんですけど、昨年定義されたWi-Fi 6 (IEEE 802.11ax) に対応していない点が玉に瑕です。まあ今の IEEE 802.11 ac でも十分速いんで良いですけれども。
以前 MacBookAir 購入した際、私は高校生であったため Apple の学割(学生・教職員ストア)を利用することは出来たものの学生・教職員ストアの存在を知らなかったので価格.comで探したものを購入しましたが、今回は Apple の学割を使用して購入しました。価格は197,800円 (税込) でした。学割無しでは税込で229,680円ですので、3万円以上安くなっています。学生最高!!
最近の Apple 製品でよくある角からペリペリめくっていくタイプです。
いきなり本体が出てきます。
内容物は本体、USB Type-C の充電器とケーブルのみでした。以前は充電器のコンセントを延長するケーブルがあったのですが、現在は別売りにされてしまっています。
画面をあけるといきなり電源が付くのでびっくりしました。
初期バージョンは Mac OS Catalina 10.15.4 でした。
即アップデート…
保護フィルムを貼って、完成です。
保護フィルムは ヨドバシ.com で買ったフィルム「サンワサプライ SANWA SUPPLY
LCD-MBR13FT」を使用しました。Touch Bar の保護フィルム付きなのですが、なぜか妙にサイズが大きかったので右端を切って使用しています。
今度使用したレビューを追記したいと思います。
(2021年3月18日追記)
相当時間が空いてしまいましたが、卒業研究のプログラミング(ターミナル上で Python を動かしていた)も卒業論文の執筆(Overleaf で\(\LaTeX\)文書を書いていました)も MacBook Pro を使っていました。結構な時間使用したので、レビューを追記します。
キーボード・Touch Bar・トラックパッド
本モデルからバタフライキーボードではなく、シザーキーボード(一般的にはパンタグラフ式)に戻りました。友人がバタフライのモデル(2019年版 MacBook Pro)を使用していて少し触らせてもらいましたが、バタフライも慣れれば違和感がないのでしょうが、一般的なパンタグラフには慣れているもののバタフライに慣れていないので違和感を大いに感じました。シザーキーボードの本モデルは良いですね。
私は MacBook Air 2014-Early を持っているため、Macintosh 独特の配列(例えば英語・日本語切り替えキーがスペースキーの左右にあるなど)に慣れています。ですので、Macintosh の操作に対する慣れはありましたので、なんの違和感もなく使用することができています。
Touch Bar については速攻で F1 〜 F12 キーにしました。F7 キー(全角カタカナ)や F10 キー(半角英数字)を多様しますし、だいたい Python や\(\LaTeX\)のコードを書いているだけなら Office のように Touch Bar 上のショートカット等も使いませんので、それならファンクションキーの方が良いという判断です。
トラックパッドについても所持している2014年版の Macbook Air と同じように快適です。スマートフォンのような感覚的な操作ができる Macintosh には、トラックパッド最高です。
重さ・持ち運び
重量は 1.4 kg ですが、毎日大学に持っていっても特に嫌に感じることはなかったのでいいと思います。
電池持ち・CPU
だいたい6時間くらいは充電しないで持つ感じだと思います。M1チップ搭載モデルの MacBook Pro は一日バッテリーを充電しないで使えるらしいので、電池持ちはタブレット系 CPU の派生である M1 チップの方に軍配が上がりますね。
一方、M1 チップは仮想環境(Docker や Bootcamp、パラレルデスクトップなど)には非対応らしいので、そのような環境を使用したい方は注意が必要です。まだ出始めで信頼できない部分がありますし、一部のソフトが動かない等ありますので、現時点ではまだインテル製チップセットの方を選びたいかなと個人的には思っています(Mac mini は第10世代インテル CPU 搭載モデルがないので、Mac Mini を買うならM1 チップ搭載モデルを買うでしょうか)。
そもそも Macintosh を使う理由
執筆時がちょうど大学生になる新入生がどんなパソコンを買うという話で盛り上がる時期だったので、Windows のゲーミング PC を持つ私が Macintosh を使って研究活動をした理由を述べておきたいと思います。
色々な意見があると思いますが、あくまで私の個人的意見です。私以外の意見も色々調べた上でして購入することをお勧めします。ちなみに私の Macintosh 歴は2014年に Macbook Air を購入して以来、7年使用しています。
一般的な大学生が大学からの指定がない限り、 Windows を買うべきか Macintosh を買うべきかという話をさまざまなところで聞きます。
結論から言いますと、「基本的なパソコン操作がわからない限りは Windows を買うべきである。逆に、ある程度パソコンの操作ができるならば Macintosh を買っても良いが、無理に Macintosh を買う必要もない。」というのが私の意見です。
まず、「基本的なパソコン操作がわからない限りは Windows を買うべき」の説明をします。
これは、周りの友達の多く(ひいては世の中の人)は Windows マシンを使用しているからです。Macintosh と Windows の操作はある程度同じですが、多少動作は異なりますし、使えるソフトも異なります。なのでコンピュータの知識が乏しい人は、周りの友達に聞いたり、Google 検索等で操作方法や手順を調べることが多いと思います。使用者が多い Windows での操作の情報を目にすることは多くとも、Macintosh に関する情報を得ることは難しいです(特に周りの友達に聞いた場合)。「Google 検索したら Macintosh に関する情報いっぱいあるでしょ」という意見もあると思います。しかし、コンピュータに関する知識が乏しい場合、その情報に辿り着くための検索ワードが思い浮かばないという問題に当たります。Google 等の検索エンジンでは、検索ワードに正しい症状を入力できていなくても、データベースから類似語も含めて検索するというアルゴリズムを採用しているので正しい結果に辿り着くことができます。データベースの量が多ければ多いほど類似語も多くなるわけですが、世の中の多くの人が Windows を利用しているため、Google のデータベースの情報量も Macintosh よりも多くなります。つまり、検索ワードに正しい症状を入力できていなくても Windows の方が解決できる検索結果に辿り着ける可能性が高いというわけです。
次に、「ある程度パソコンの操作ができるならば Macintosh を買っても良いが、無理に Macintosh を買う必要もない」を説明します。
ある程度パソコンの操作ができる方は、ある程度自分で Google 検索等で解決できます。実際 Macintosh は 使用者の多い OS ですので、Google 検索でも多くの Macintosh に関する情報に辿り着くことができます。しかし、Macintosh をそこまで推奨しない理由を述べたいと思います。
Macintosh には多くのソフトが初めからインストールされています。例えば、Microsoft Office に含まれる Word のようなソフト “Pages”、Excel のようなソフト “Numbers”、PowerPoint のようなソフト “Keynote” などが付属します。しかし、私はこれらのソフトは一切使用したことはありません。
作成したファイルを Windows マシンでも動かせるために Macintosh 向けの Microsoft Office を利用していることも理由ですが、大学に提出したり、職場で使用する際には、普通は Microsoft Office のファイル形式で使用することが多いです。世の中の多くの人は Windows マシンで Microsoft Office を利用するため、結局は Microsoft Office for Mac を利用することになります。「Macintosh は付属ソフト多くて使いやすいからオススメ」という意見に対しては、「では実際に Macintosh 付属ソフトを使用する機会がどれほどあるのか」と私は思っています。作成したファイルを使用する際、Macintosh だけで利用するならばその意見は合っていると思いますが、実際にはそのようなケースはあまりないのではないかと思っています。Microsoft Office は Windows の作者でもある Microsoft が作成しているソフトで、Windows 版の方がショートカットが多いですし、実際に Windows 版と Macintosh 版の使用感を比較すると Windows 版を利用する方が使いやすいです。
Office だけに限らず、YouTuber で Macintosh を使用している人が多いですが、YouTuber が好んで使用する Adobe Premier を結局使用するなら Windows でも同じじゃないかと思っています。Windows では GPU(グラフィックボード)を搭載した PC も多数存在します(GPU を自分で載せたり、BTO パソコンに搭載したりなど)。GPU を搭載すると Adobe Premier のエンコードが速いため、むしろ GPU 搭載した Windows の方が良いです。Macintosh で GPU を利用できないこともないですが、外付けで GPU を使用しようとすると、Thunderbolt3 対応の external GPU ボックスだけで4, 5万円程度しますので、それならWindows のゲーミング PC を買うべきだと思います。Macintosh は Windows マシンに比べて拡張性も乏しいため、Windows マシンに軍配が上がるというわけです。
ここまで Macintosh をお勧めしない話をしていましたが、それでも私が大学の卒業研究で Macintosh を使用した理由は、「UNIX コマンドをターミナルで使用できるから」です。
Windows のコマンドプロンプトでもある程度出来るだろと言われればそれまでなのですが、UNIX コマンドを Macintosh 標準のターミナルで利用できるということが最大の利点です。
Windows 10 では Linux の環境が使用できます(Windows Subsystem for Linux (WSL))が、使用するデータの出し入れや加工が大変不便です。Macintosh では GUI のソフトで編集したものをそのままターミナルで利用できますが、Windows の GUI ソフトで加工したものを Cygwin や WSL を使用する場合手間が生じる場合があります。Linux でも Macintosh と同じようにそのままターミナルで使用できますが、Linux だとソフトが少ないため、UNIX コマンドをそのまま利用できるのは Macintosh の方が便利です。加工したデータをシームレスに UNIX コマンドで利用できるという点では、Macintosh に軍配が上がると思います。
長くなりましたが、以上が私が Macintosh を大学の研究活動で利用していた理由と、Windows か Macintosh を買うかという私なりの意見です。Windows を買うべきか Macintosh を買うべきかの論争は、ぶっちゃけ「仏教が良いか、キリスト教が良いか」「きのこの山が良いか、たけのこの里が良いか」など、どの宗教が良いかというような話です(さまざまな宗教の教徒に怒られるかもしれません)ので、様々な意見を聞くことが重要です。ですので、私以外の「根拠のある」意見も聞くことが重要です。さまざまな意見を聞いた上で自分のライフスタイルに合致したコンピュータを購入し、快適な生活を送ることができることを願います。